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2026.01.30
花粉症といえば、くしゃみ・鼻水・目のかゆみが代表的な症状ですが、「咳が止まらない」という症状に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
花粉症の咳は、花粉が気道の粘膜を刺激してアレルギー反応を起こすことで発生します。
また、鼻水が喉に流れ込む「後鼻漏(こうびろう)」や、鼻づまりによる口呼吸で喉が乾燥することも咳の原因になります。
花粉症の咳は、痰が絡まない乾いた咳が特徴で、風邪の咳とは異なり、花粉シーズン中は数週間〜数か月続くこともあります。
また、喘息や咳喘息、アトピー咳嗽など、花粉症と関連するアレルギー性の咳もあり、注意が必要です。
この記事では、花粉症で咳が出る原因と対処法、風邪や喘息との違い、市販薬・処方薬の選び方まで詳しく解説します。
花粉症で咳が出る原因は、主に4つあります。
それぞれの原因を理解することで、適切な対処法を選ぶことができます。
花粉が鼻や喉の粘膜に付着すると、体の免疫システムがこれを「異物」と認識し、排除しようとします。
この際、体内でIgE抗体が作られ、肥満細胞(マスト細胞)と結合します。
再び花粉が侵入すると、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンなどの化学物質が放出されます。
これらの物質が気道の粘膜を刺激することで、咳が引き起こされるのです。
花粉によるアレルギー反応は、鼻や目だけでなく、喉や気道でも起こります。
気道で炎症が起こると、少しの刺激でも咳が出やすい状態になります。
後鼻漏とは、鼻水が喉の奥に流れ落ちる状態のことです。
花粉症では大量の鼻水が分泌されるため、鼻から外に出るだけでなく、喉の方にも流れ込みます。
喉に溜まった鼻水を外に出そうとして咳が出ます。
特に横になると鼻水が喉に流れやすくなるため、夜間や朝方に咳が悪化することがあります。
後鼻漏による咳は、痰が絡むような咳になることもあり、乾いた咳とは異なる場合があります。
喉の奥に何かが張り付いているような不快感を伴うのが特徴です。
花粉症で鼻が詰まると、鼻呼吸ができなくなり、自然と口呼吸になります。
口呼吸をすると、乾燥した空気が直接喉に入り込み、喉の粘膜が乾燥します。
喉が乾燥すると、粘膜のバリア機能が低下し、花粉などの刺激に対して敏感になります。
その結果、少しの刺激でも咳が出やすくなるのです。
口呼吸では花粉が喉に直接付着しやすくなるため、アレルギー反応も起こりやすくなります。
鼻づまりを解消することが、咳の改善にもつながります。
花粉によるアレルギー反応で気道の粘膜が慢性的に炎症を起こすと、気道過敏性が高まります。
気道過敏性とは、通常なら咳を誘発しないような軽い刺激でも、咳が出やすくなっている状態のことです。
エアコンの風、タバコの煙、温度変化、会話などの刺激で咳が出ることがあります。
もともと喘息がある人は、花粉シーズンに症状が悪化しやすいので注意が必要です。
春は花粉だけでなく、黄砂やPM2.5も飛散する時期です。
これらの物質もアレルギー反応を悪化させる要因となり、咳が出やすくなります。
花粉症の咳と風邪の咳には、いくつかの違いがあります。
自分の咳がどちらなのかを見分けることで、適切な対処ができます。
花粉症の咳は、痰が絡まない乾いた咳(乾性咳嗽)が特徴です。
コンコン、カラカラとした空咳が続きます。
これは、花粉によるアレルギー反応が気道の表面で起こっているためです。
細菌やウイルス感染のように、気道内で痰が作られるわけではありません。
ただし、後鼻漏がある場合は、喉に流れ込んだ鼻水によって痰が絡むような咳が出ることもあります。
この場合、痰は透明でサラサラしていることが多いです。
花粉症の咳では、咳と一緒に喉のイガイガ感やかゆみを感じることが多いです。
喉がチクチクする、何かが張り付いているような違和感を訴える方もいます。
これは、花粉が喉の粘膜に付着してアレルギー反応を起こしているためです。
喉の奥がかゆくて、掻きたくても掻けないようなもどかしさを感じることがあります。
風邪の場合は、喉の痛みが主な症状で、かゆみを感じることは少ないです。
喉のイガイガやかゆみがあれば、花粉症の可能性が高いといえます。
花粉症の咳は、夜間や早朝に悪化しやすい傾向があります。
特に朝起きた時に咳がひどくなる「モーニングアタック」と呼ばれる現象が起こることがあります。
モーニングアタックの原因は、寝ている間に床に落ちた花粉を起床時に吸い込むことと、自律神経の切り替わりによるものです。
睡眠中は副交感神経が優位になっていますが、起床時に交感神経に切り替わる際にバランスが乱れ、症状が出やすくなります。
横になると後鼻漏が喉に流れやすくなるため、夜間に咳が出ることもあります。
枕を高くするなどの工夫で、症状を軽減できる場合があります。
花粉症の咳は、花粉の飛散が続く限り症状が継続します。
適切な対策を取らないと、数週間から数か月にわたって咳に悩まされることがあります。
一方、風邪の咳は通常1〜2週間程度で改善します。
咳が2週間以上続く場合は、花粉症やその他のアレルギーが原因である可能性を考えましょう。
3週間以上続く咳は「遷延性咳嗽」、8週間以上続く咳は「慢性咳嗽」と呼ばれます。
長引く咳がある場合は、医療機関を受診して原因を調べることをおすすめします。
| 項目 | 花粉症の咳 | 風邪の咳 |
|---|---|---|
| 咳の種類 | 痰が絡まない乾いた咳 | 初期は乾いた咳→痰が絡む咳に変化 |
| 痰の状態 | 透明でサラサラ(後鼻漏の場合) | 白色→黄色・緑色に変化 |
| 喉の症状 | イガイガ・かゆみ | 痛み |
| 鼻水 | 透明でサラサラ | 初期は透明→粘り気が出る |
| 目の症状 | かゆみ・充血がある | なし |
| 発熱 | ほとんどなし | あり(37〜39度) |
| その他の症状 | くしゃみ・鼻づまり | 頭痛・倦怠感・関節痛 |
| 症状が続く期間 | 花粉シーズン中(数週間〜数か月) | 1〜2週間程度 |
| 悪化する時期 | 夜間・早朝(モーニングアタック) | 時間帯に関係なく |
花粉症と関連するアレルギー性の咳には、喘息・咳喘息・アトピー咳嗽があります。
これらは花粉症と合併しやすく、治療法も異なるため、違いを理解しておくことが大切です。
花粉症と喘息は、どちらもアレルギー反応による病気であり、合併しやすいことが知られています。
実際、喘息患者さんの約7割にアレルギー性鼻炎が合併しているというデータがあります。
鼻と気道はつながっており、「One airway, One disease(一つの気道、一つの病気)」という考え方が定着しています。
つまり、鼻のアレルギー反応は気道にも影響を与え、喘息の症状を悪化させる可能性があるのです。
花粉症を併発している喘息患者さんの約35%は、花粉シーズンに喘息が悪化したと報告されています。
花粉症と喘息を同時に治療することが、症状改善の近道といえます。
咳喘息は、喘息の一種で、咳だけが主な症状として現れる病気です。
通常の喘息のようにヒューヒュー、ゼーゼーという喘鳴や息苦しさはありません。
咳喘息では、気道の炎症により気管支が収縮しやすくなっています。
そのため、気管支を広げる「気管支拡張薬」が有効です。
咳喘息を放置すると、約3割が本格的な喘息に移行するといわれています。
長引く咳がある場合は、早めに呼吸器内科を受診することが大切です。
アトピー咳嗽は、アレルギー体質の人に起こりやすい咳の病気です。
喉のイガイガ感を伴う乾いた咳が特徴で、中年の女性に多いとされています。
アトピー咳嗽は、いわば「喉のじんましん」のような状態です。
気道の表面がアレルゲンに対して過敏になり、少しの刺激で咳が出ます。
アトピー咳嗽には、抗ヒスタミン薬が有効です。
ドラッグストアで販売されている花粉症の飲み薬で症状が改善することもあります。
咳喘息とアトピー咳嗽は、どちらも乾いた咳が続くため、区別が難しいことがあります。
しかし、治療に使う薬が異なるため、正しく診断することが重要です。
最大の違いは、気管支拡張薬の効果です。
咳喘息には気管支拡張薬が有効ですが、アトピー咳嗽には効果がありません。
アトピー咳嗽には抗ヒスタミン薬が有効で、約60%の患者さんで効果が認められています。
「いつも吸入薬をもらっているけど、あまり効果がない」という場合は、アトピー咳嗽の可能性があります。
喘息がある人は、花粉シーズンに症状が悪化しやすいので注意が必要です。
花粉による鼻の炎症が気道にも影響を与え、気道の炎症を悪化させるためです。
花粉症の症状(鼻水、目のかゆみ)は花粉が多く飛んでいる日に強くなりますが、喘息の症状は少し遅れて数日後に出ることが多いとされています。
そのため、花粉症と喘息の関連に気づきにくいことがあります。
喘息がある人は、花粉シーズン前から吸入薬などの治療を継続し、気道の炎症を抑えておくことが大切です。
花粉症の治療も同時に行うことで、喘息の悪化を防ぐことができます。
花粉症の咳を和らげるために、自分でできる対処法があります。
薬を使う前に、まずはこれらの方法を試してみましょう。
喉が乾燥すると、花粉などの刺激に対して敏感になり、咳が出やすくなります。
喉を保湿することで、咳を和らげることができます。
部屋の湿度は40〜60%程度に保つのが理想的です。
加湿器を使ったり、濡れタオルを室内に干したりして、乾燥を防ぎましょう。
湿度60%以上に加湿しすぎるとダニやカビの繁殖の原因になるので注意です。
温かい飲み物を飲むと、蒸気で喉が潤います。
はちみつ入りの飲み物や、生姜湯などもおすすめです。
マスクをすると、吐いた息で喉が潤い、花粉の侵入も防げるので一石二鳥です。
帰宅後は、うがいをして喉に付着した花粉を洗い流しましょう。
水だけでも効果がありますが、抗炎症成分が含まれたうがい薬を使うとより効果的です。
うがいは、喉の奥まで届くように「ガラガラうがい」をしましょう。
15秒程度を2〜3回繰り返すと、花粉をしっかり洗い流せます。
うがいと一緒に、手洗い・洗顔も行うとさらに効果的です。
外出時に顔や手に付着した花粉を落とすことで、室内への持ち込みを防げます。
部屋の中に入り込んだ花粉は、掃除で除去しましょう。
特に、花粉が入りやすい玄関や窓の周辺、花粉が付着しやすいソファなどの布製品をこまめに掃除することが大切です。
掃除機をかける前に、床を濡れた雑巾で拭き掃除すると、花粉が舞い上がりにくくなります。
空気清浄機を使うと、空気中を漂っている花粉を効率的に除去できます。
加湿器から放出される水分が花粉に付着すると、重みで花粉が床に落ちやすくなります。
加湿と空気清浄を同時に行えるタイプの機器もおすすめです。
外出時はマスクを着用し、花粉の吸入を防ぎましょう。
マスクは、吸い込む花粉の量を3分の1〜6分の1に減らす効果があるとされています。
顔にフィットするタイプのマスクを選び、隙間ができないように着用することが大切です。
マスクの内側に濡れたガーゼを入れると、保湿効果が高まります。
マスクは呼気で喉が潤うため、喉の乾燥対策にも有効です。
室内でも、乾燥が気になるときはマスクを着用するとよいでしょう。
お酒を飲むと、毛細血管が拡張して鼻や喉の粘膜が敏感になります。
アレルゲンに反応しやすくなるため、花粉症の時期は飲酒を控えめにしましょう。
タバコの煙は、気道を刺激して咳を悪化させます。
喫煙者はもちろん、受動喫煙にも注意が必要です。
香水や芳香剤などの強い香りも、気道への刺激になることがあります。
花粉シーズン中は、刺激になるものをできるだけ避けるようにしましょう。
花粉症の咳には、ドラッグストアで購入できる市販薬も効果的です。
症状やライフスタイルに合わせて、適切な薬を選びましょう。
花粉症の咳には、抗ヒスタミン薬の飲み薬が基本となります。
抗ヒスタミン薬は、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンの働きをブロックし、くしゃみ・鼻水だけでなく、咳の症状も改善します。
抗ヒスタミン薬には、第1世代と第2世代があります。
第1世代は即効性がありますが、眠気や口の渇きなどの副作用が出やすいです。
第2世代は眠気が出にくく、1日1〜2回の服用で効果が持続します。
市販薬として販売されている第2世代抗ヒスタミン薬には、アレグラFX、クラリチンEX、アレジオン20などがあります。
これらは処方薬と同じ成分・同じ量が配合されており、効果が期待できます。
仕事や運転をする方には、眠気が出にくい第2世代抗ヒスタミン薬がおすすめです。
特に、フェキソフェナジン(アレグラFX、アレルビ)は、眠気がほとんどなく、自動車の運転も可能です。
ロラタジン(クラリチンEX)も眠気が少なく、1日1回の服用で効果が持続します。
妊娠中・授乳中の方にも比較的使いやすいとされています。
エピナスチン(アレジオン20)は、1日1回就寝前に服用するタイプです。
効果と眠気のバランスがよく、飲み忘れが多い方にもおすすめです。
花粉シーズンが始まる1〜2週間前から服用を開始すると、より効果的に症状を抑えられます。
喉のイガイガや痛みがある場合は、抗炎症成分配合の喉スプレーが効果的です。
スプレータイプは患部に直接作用するため、喉の腫れや痛みを素早く取り除けます。
プロポリス配合のスプレーや、アズレンスルホン酸ナトリウム配合のスプレーなどがあります。
症状に合わせて選びましょう。
うがい薬で喉をケアするのも有効です。
抗炎症成分が含まれたうがい薬を使うと、花粉による喉の炎症を抑えられます。
花粉症の市販薬と咳止め薬を併用する場合は、注意が必要です。
どちらにも同じ成分(抗ヒスタミン成分など)が含まれていることがあり、成分を摂りすぎて副作用が強く出る恐れがあります。
咳止め薬を併用したい場合は、薬剤師に相談してから購入しましょう。
成分が重複しないように、適切な組み合わせを選んでもらえます。
一般的な咳止め薬は、花粉症の咳にはあまり効果がないことがあります。
花粉症が原因の咳には、抗ヒスタミン薬でアレルギー反応を抑えることが根本的な対策になります。
市販薬を2週間程度使用しても症状が改善しない場合は、病院を受診しましょう。
花粉症の咳と似た症状を引き起こす病気として、咳喘息やアトピー咳嗽などがあります。
咳喘息は、正しい治療をしないと喘息に移行してしまう恐れがあります。
咳喘息を治すことのできる市販薬はないため、医療機関での治療が必要です。
咳がひどい場合や、息苦しさを感じる場合、痰の色が黄色や緑色に変化した場合も、早めに受診してください。
専門医による診断と適切な治療で、症状を改善できます。
市販薬で効果が不十分な場合は、病院で処方薬をもらいましょう。
処方薬には、より効果の強い抗ヒスタミン薬や、市販されていない薬もあります。
病院で処方される抗ヒスタミン薬には、市販されていない成分のものがあります。
ビラノア、デザレックス、ザイザル、アレロックなどが代表的です。
ビラノア(ビラスチン)は、効果が強く眠気が少ない薬です。
空腹時に服用する必要がありますが、1日1回の服用で高い効果が期待できます。
デザレックス(デスロラタジン)も、効果が強く眠気が少ない薬です。
食事の影響を受けないため、服用のタイミングを選びません。
これらの処方薬は、くしゃみ・鼻水だけでなく、咳の症状にも効果があります。
抗ロイコトリエン薬は、気道の炎症を抑える薬です。
モンテルカスト(キプレス、シングレア)やプランルカスト(オノン)などがあります。
ロイコトリエンは、アレルギー反応で放出される物質で、気道の炎症や収縮を引き起こします。
抗ロイコトリエン薬は、この物質の働きをブロックして、気道の症状を改善します。
抗ロイコトリエン薬は、鼻づまりにも効果があり、抗ヒスタミン薬と併用することもできます。
咳だけでなく、鼻の症状も強い方におすすめです。
なお、抗ロイコトリエン薬は市販されていないため、病院で処方を受ける必要があります。
血管収縮薬(トラマゾリン)は、鼻の粘膜の血管を収縮させて鼻づまりを素早く改善するお薬です。
トラマゾリン(トラマゾリン点鼻液)は、鼻粘膜の腫れを短時間で抑える効果があり、鼻づまりがひどいときに即効性が期待できます。
鼻づまりが改善すると鼻呼吸がしやすくなり、口呼吸による花粉の気道侵入を防ぐことにもつながります。
ただし、長期間使用すると効果が薄れたり、かえって鼻づまりが悪化する「薬剤性鼻炎」を起こす可能性があります。
使用期間は医師の指示に従うことが大切です。
市販のステロイド点鼻薬(フルナーゼ、ナザールαARなど)もありますが、処方薬の方が種類が多く、症状に合わせて選べます。
咳喘息や喘息がある場合は、吸入薬が処方されることがあります。
吸入薬には抗アレルギー薬、気管支拡張薬とステロイド吸入薬があります。
吸入ステロイド薬は、気道の炎症を直接抑え、咳や喘息発作を予防します。
吸入ステロイド薬には、フルタイド、パルミコート、キュバールなどがあります。
気管支拡張薬との配合剤(アドエア、シムビコート、レルベアなど)もあります。
咳喘息の場合、気管支拡張薬で症状が改善することが診断の手がかりになります。
吸入薬を使っても効果がない場合は、アトピー咳嗽など別の病気の可能性があります。
舌下免疫療法は、アレルゲンを含む錠剤を舌の下に置いて体を慣らしていく治療法です。
1日1回、舌の下に錠剤を1分間保持した後に飲み込むという方法で、自宅で継続できる点が大きな特徴になります。
スギ花粉症とダニアレルギー性鼻炎に対して保険適用で治療を受けることができ、約8割の方に症状の改善が期待できます。
治療期間は3〜5年と長くなりますが、治療終了後も効果が持続しやすく、喘息の発症予防にも効果があると報告されています。
注射が苦手な方や通院回数を減らしたい方には、舌下免疫療法が向いているでしょう。
通常の治療で十分な効果が得られない重症の花粉症には、生物学的製剤のゾレア(オマリズマブ)を注射する治療も選択肢となります。
ゾレアは、アレルギー反応の原因となるIgE抗体に結合し、アレルギー反応を強力に抑えます。
ただし、ゾレアの治療を受けるには、年齢や体重、血液中の総IgE値など複数の条件を満たす必要があります。
治療費が高額になるため、他の治療で効果が不十分な場合に検討されます。
まずは標準的な治療をしっかり行い、それでも症状が改善しない場合に医師と相談しましょう。
花粉症の咳を予防するには、花粉を体内に入れないことと、症状が出る前から治療を始めることが大切です。
初期療法とは、花粉の飛散が始まる1〜2週間前から抗ヒスタミン薬などを服用し始める方法です。
症状が出てから薬を飲み始めるよりも、シーズンを通して症状が軽く済むとされています。
スギ花粉の場合、関東地方では例年2月上旬から飛散が始まるため、1月下旬頃から薬を飲み始めるのがおすすめです。
花粉飛散予測をチェックして、お住まいの地域の飛散開始時期を把握しておきましょう。
毎年花粉シーズンに咳がひどくなる方は、シーズン前から準備しておくことで、咳の症状を軽減できます。
外出時は、マスクとメガネを着用して花粉の侵入を防ぎましょう。
マスクは吸い込む花粉の量を大幅に減らし、メガネは目への花粉の付着を防ぎます。
花粉カット機能のあるメガネは、約65%以上の花粉をブロックするとされています。
普通のメガネでも、花粉の付着をある程度防ぐ効果があります。
マスクは顔にフィットするものを選び、隙間ができないように着用しましょう。
鼻のワイヤーをしっかり押さえ、頬に密着させることが大切です。
外出から帰ったら、玄関で衣服についた花粉を払い落としましょう。
コートや上着は玄関に置いておくと、室内に花粉を持ち込みにくくなります。
室内に入ったら、すぐに手洗い・うがい・洗顔をして、体に付着した花粉を落とします。
できれば髪の毛についた花粉も洗い流すために、帰宅後に入浴するのがベストです。
目や鼻の粘膜に付着した花粉を洗い流すために、目を洗ったり、鼻うがいをしたりするのも効果的です。
室内に花粉を持ち込まないための工夫も大切です。
洗濯物は外に干さず、室内干しか乾燥機を使いましょう。
換気をする際は、花粉の飛散が少ない時間帯(早朝や夜間)を選び、窓を開ける幅は小さくします。
レースのカーテンをしておくと、室内に入る花粉を減らせます。
床の掃除は、花粉が舞い上がらないように、まず濡れた雑巾で拭き掃除をしてから掃除機をかけましょう。
空気清浄機を活用すると、空気中の花粉を効率的に除去できます。
喘息がある人は、花粉シーズンに症状が悪化しやすいため、内服などの長期管理薬を毎日継続することが大切です。
症状がない時でも薬を続けることで、気道の炎症を抑え、花粉の刺激を受けにくくなります。
自己判断で薬を中断すると、花粉シーズンに喘息発作が起きる可能性があります。
調子が良くても、医師の指示に従って治療を継続しましょう。
花粉シーズン前に呼吸器内科を受診し、治療内容を見直しておくと安心です。
花粉症の咳はどのくらいで治りますか?
花粉症の咳は、花粉の飛散が続く限り症状が継続します。
適切な対策を取らないと、数週間から数か月続くことがあります。
スギ花粉のシーズンは2月〜4月頃、ヒノキ花粉は3月〜5月頃です。
複数の花粉に反応する方は、さらに長期間症状が続くこともあります。
抗ヒスタミン薬などで治療を行い、花粉への曝露を減らすことで、症状を軽減できます。
花粉シーズンが終われば、咳も自然と治まります。
咳だけで鼻水や目のかゆみがありません。花粉症ですか?
咳だけの症状で、鼻水や目のかゆみがない場合は、花粉症以外の原因も考えられます。
咳喘息、アトピー咳嗽、感染後咳嗽など、咳が主症状となる病気は多くあります。
ただし、花粉症でも咳だけが目立つ場合もあります。
喉のイガイガやかゆみを伴う場合は、花粉によるアレルギー反応の可能性があります。
毎年同じ時期に咳が出る場合は、花粉との関連が疑われます。
アレルギー検査で原因を特定することをおすすめします。
花粉症の咳に咳止め薬は効きますか?
一般的な咳止め薬(中枢性鎮咳薬)は、花粉症の咳にはあまり効果がないことがあります。
花粉症の咳は、アレルギー反応が原因で起こっているため、アレルギー反応を抑える薬が必要です。
花粉症の咳には、抗ヒスタミン薬でアレルギー反応を抑えることが根本的な対策になります。
咳止め薬を使っても効果がない場合は、花粉症用の薬を試してみましょう。
ただし、咳止め薬と花粉症薬を併用する場合は、成分の重複に注意が必要です。
薬剤師に相談してから服用することをおすすめします。
花粉症の咳と喘息の咳はどう見分ければいいですか?
花粉症の咳と喘息の咳を見分けるポイントは、喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼーという音)の有無です。
喘鳴がある場合は、喘息の可能性が高いです。
息苦しさを伴う場合も喘息が疑われます。
花粉症の咳では、通常、息苦しさはありません。
喘息の場合は、気管支拡張薬で症状が改善します。
一方、花粉症やアトピー咳嗽の場合は、抗ヒスタミン薬が有効です。
自己判断は難しいため、長引く咳がある場合は呼吸器内科を受診して、正確な診断を受けることをおすすめします。
子どもの花粉症の咳にはどう対処すればいいですか?
子どもの花粉症も増えており、咳の症状が出ることがあります。
子どもの場合は、まず小児科を受診して、花粉症かどうかを確認しましょう。
子ども用の抗ヒスタミン薬の市販薬もあります。
アレグラFXジュニアは、7歳以上の子どもに使用できる第2世代抗ヒスタミン薬です。
大人用の薬を自己判断で飲ませるのは危険です。
必ず子ども用の薬を使い、用量を守って服用させましょう。
症状がひどい場合や、市販薬で改善しない場合は、小児科や耳鼻科を受診してください。
市販薬で改善しない咳や、長引く咳がある場合は、医療機関を受診することをおすすめします。
以下のような場合は、早めに病院を受診しましょう。
市販薬を2週間使用しても咳が改善しない、咳が3週間以上続いている、息苦しさや喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼー)がある、痰の色が黄色や緑色に変化した、発熱を伴う、日常生活に支障をきたすほど症状がひどいといった場合です。
これらの症状がある場合は、花粉症以外の病気の可能性もあります。
専門医の診断を受けることで、適切な治療を受けられます。
咳が主な症状で、息苦しさや喘鳴がある場合は、呼吸器内科を受診しましょう。
咳喘息や喘息の診断・治療は、呼吸器内科が専門です。
一方、咳だけでなく、鼻水・鼻づまり・喉の違和感など、鼻や喉の症状もある場合は、耳鼻咽喉科が適しています。
後鼻漏による咳の場合は、鼻の治療が必要になります。
どちらを受診すべきか迷う場合は、まずはかかりつけの内科に相談するのもよいでしょう。
病院では、アレルギー検査を受けることで、咳の原因を特定できます。
血液検査でスギ、ヒノキ、ダニ、ハウスダストなどへのアレルギーの有無を調べられます。
アレルギー検査で原因がわかれば、適切な治療や対策ができます。
複数の花粉に反応しているかどうかもわかるため、症状が出る時期を予測できます。
検査結果をもとに、自分に合った薬を処方してもらえるのも、病院を受診するメリットです。
花粉症では、咳や鼻の症状だけでなく、皮膚症状が出ることもあります。
顔や首、まぶたなど露出部分に、かゆみ・赤み・湿疹が出る「花粉皮膚炎」です。
鼻を頻繁にかむことで、鼻の周りの皮膚が荒れることもあります。
目をこすることで、目の周りの皮膚トラブルや色素沈着が起こることもあります。
このような皮膚症状がある場合は、皮膚科を受診することも選択肢のひとつです。
皮膚科では、症状に合わせた外用薬(塗り薬)を処方してもらえます。
代々木クリニックでは、患者様一人ひとりの症状に合わせた花粉症治療をご提案しています。
当院は皮膚科・アレルギー科を専門としており、鼻や目の症状だけでなく、花粉皮膚炎など肌への影響にも対応可能です。
皮下免疫療法では30年以上の実績もあります。
「毎年春になると肌荒れがひどくなる」「目の周りがかゆくてつらい」といった皮膚症状でお悩みの方も、お気軽にご相談ください。
花粉症の症状は我慢せず、適切な治療を受けることで、日常生活の質を大きく改善できます。
花粉シーズン前からの早めの受診がおすすめです。
つらい症状にお悩みの方は、ぜひ一度ご来院ください。
東京医科大学卒。形成外科・皮膚科医師。専門はアトピー性皮膚炎、創傷外科、熱傷、美容一般。
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