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2026.01.19
毎年春になると、くしゃみや鼻水、目のかゆみがつらい…そんな症状に悩まされていませんか?
花粉症は今や日本人の約4割が発症しているとされる国民病であり、症状を放置すると日常生活や仕事に大きな支障をきたすことがあります。
花粉症は正しい知識を持ち、早めに対策・治療を行うことで症状の大幅改善が可能です。
近年は眠気の少ないお薬や、根本的な治療が期待できる舌下免疫療法など、治療の選択肢も増えています。
この記事では、花粉症の原因やメカニズム、代表的な症状から、具体的な対策・治療法まで詳しく解説します。
Contents
花粉症は、春はスギやヒノキ、夏はカモガヤ、秋はブタクサ、ヨモギなどの植物の花粉が原因で起こるアレルギー疾患です。
くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなど、さまざまな症状を引き起こし、日常生活に大きな影響を与えます。
ここでは、花粉症がなぜ起こるのか、そのメカニズムと原因についてみていきましょう。
花粉症は、体の免疫機能が花粉を「異物」と認識し、過剰に反応することで起こるアレルギー疾患です。
私たちの体には有害なものを排除しようとする免疫機能が備わっていますが、この反応が過剰になるとアレルギー症状として現れます。
具体的には、花粉が鼻や目の粘膜に付着すると、体内でIgE抗体が作られます。
このIgE抗体が肥満細胞に付着し、再び花粉が侵入したときにヒスタミンなどの化学物質が放出されることで、くしゃみや鼻水などの症状が引き起こされます。
花粉症は一度発症すると自然に治ることはほとんどなく、適切な治療や対策が必要です。
毎年同じ時期に症状が出る方は、医療機関で検査を受けることをおすすめします。
花粉症の原因となる植物は、日本ではスギが最も多く、スギ花粉症の有病率は約38.8%にのぼります。
スギは北海道南部から九州まで広く植林されており、人工林面積の約44%を占めているため、飛散量が非常に多くなっています。
主な花粉の飛散時期は以下のとおりです。
・スギ:2月〜4月 ・ヒノキ:3月〜5月 ・イネ科(カモガヤなど):5月〜6月 ・ブタクサ:8月〜10月
スギ花粉とヒノキ花粉は飛散時期が重なることが多く、両方に反応する方は症状が長引きやすい傾向があります。
ご自身がどの花粉に反応しているかを知ることで、より効果的な対策が可能になります。
花粉症はどのような人でも発症する可能性がありますが、特にアレルギー体質の方は発症しやすいとされています。
アトピー性皮膚炎や喘息、食物アレルギーなど、他のアレルギー疾患をお持ちの方は注意が必要です。
また、花粉症には遺伝的な要因も関係しており、ご家族に花粉症の方がいる場合は発症リスクが高まります。
近年は食生活の変化や大気汚染、ストレスなどの環境要因も、花粉症の増加に影響していると考えられています。
花粉症の有病率は約10年ごとに10ポイント程度増加しており、1998年の約16%から2019年には約38.8%まで増えています。
年齢に関係なく発症する可能性があるため、これまで症状がなかった方も油断は禁物です。
花粉症の症状は人によってさまざまですが、主に鼻と目に現れることが多いです。
また、近年は花粉による皮膚症状「花粉皮膚炎」も注目されています。
ご自身の症状をチェックして、適切な対策につなげましょう。
花粉症の代表的な症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの「鼻の三大症状」です。
くしゃみは連続して何度も出ることが特徴で、風邪のくしゃみとは異なり、1日に何十回も繰り返すことがあります。
鼻水はサラサラとした透明な水様性で、風邪のように黄色く粘り気のある鼻水とは性状が異なります。
鼻づまりは両方の鼻が詰まることが多く、呼吸がしづらくなるため、睡眠の質が低下したり、集中力が落ちたりすることもあります。
風邪との大きな違いは、発熱がないこと、症状が1週間以上続くこと、毎年同じ時期に症状が出ることです。
これらの症状が当てはまる場合は、花粉症の可能性が高いため、医療機関での検査をおすすめします。
花粉症では、鼻の症状とともに目の症状を伴うことが多くあります。
目のかゆみ、充血、涙が止まらないなどが代表的な症状で、これらは「アレルギー性結膜炎」と呼ばれます。
花粉が目の粘膜に付着することでアレルギー反応が起こり、かゆみや炎症が生じます。
目をこすると症状が悪化するため、できるだけこすらないように注意が必要です。
コンタクトレンズを使用している方は、レンズに花粉が付着しやすく、症状が悪化しやすい傾向があります。
花粉シーズン中は、できればメガネに替えるか、1日使い捨てタイプのコンタクトレンズを使用することをおすすめします。
花粉皮膚炎は、花粉が皮膚に付着することで起こる皮膚炎です。
目の周り、頬、首など、衣類で覆われていない露出部に発症しやすいのが特徴になります。
症状としては、赤み、かゆみ、カサつき、ヒリヒリ感などがあり、肌荒れのように見えることもあります。
注意すべき点は、鼻水や目のかゆみがなくても、皮膚症状だけが現れる場合があることです。
「毎年春になると肌荒れがひどくなる」「目の周りだけかゆくなる」といった症状がある方は、花粉皮膚炎の可能性があります。
花粉皮膚炎には、抗炎症薬の外用と抗ヒスタミン薬の内服が有効とされており、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
花粉症の治療法には、症状を抑える「対症療法」と、体質そのものを改善する「根治療法」があります。
患者様の症状や生活スタイルに合わせて、最適な治療法を選択することが大切です。
ここでは、代表的な治療法について解説します。
花粉症治療の基本は、お薬を使った薬物療法です。
最も広く使われているのが「抗ヒスタミン薬」で、ヒスタミンの働きをブロックすることで、くしゃみや鼻水、目のかゆみを抑えます。
近年は「第二世代抗ヒスタミン薬」と呼ばれる眠気の少ないタイプが主流となっており、日常生活への影響を抑えながら治療ができます。
鼻づまりがひどい場合は、「抗ロイコトリエン薬」の内服追加や血管を収縮させて粘膜の腫れを抑える点鼻薬が使われます。
目の症状には、抗アレルギー点眼薬や抗炎症作用の点眼薬が効果的です。
重要なのは、症状が出る前から服用を始める「初期療法」で、花粉飛散の1〜2週間前から使用することで、症状を軽く抑えることができます。
アレルギーの原因物質(アレルゲン)のエキスを少しずつ投与していくことによってアレルギーを起こしにくい体にしていく治療法です。薬剤による対症療法ではなく、治癒が期待できる治療法です。現在では「舌下免疫療法」と「皮下免疫療法」の2種類の免疫療法があります。
舌下免疫療法は、花粉症の根本的な治療が期待できる「アレルゲン免疫療法」の一種です。
原因となる花粉のエキスを少量ずつ体内に取り入れることで、アレルギー反応を起こしにくい体質に変えていく治療法です。
具体的には、スギ花粉のエキスが入った錠剤を1日1回、舌の下に置いて溶かして服用します。
治療期間は3〜5年と長期にわたりますが、約8割の方に効果があり、そのうち約2割が治癒、約6割が症状軽減という報告があります。
対象は5歳以上で、治療開始は花粉が飛散していない6月〜11月頃に限られます。
皮下免疫療法は、スギだけでなく、ハンノキやシラカンバといった春の花粉や、初夏のカモガヤ、秋のブタクサ、ヨモギなどの花粉までオーダーメードの体質改善が期待できます。
現在では日本で入手可能な試薬が減少し、一部輸入が必要であることと種類によっては自費診療となります。週に1回程度の通院から2-4週間に1回の通院へ以降していきます。
対象年齢には特に制限はありませんが注射なので小児には不向きです。
免疫療法は薬物療法で十分な効果が得られない方や、お薬の副作用が気になる方には、特におすすめの治療法です。
薬物療法で十分な効果が得られない場合や、お薬を減らしたい方には、レーザー治療という選択肢もあります。
レーザー治療は、鼻の粘膜にレーザーを照射してアレルギー反応を起こしにくくする治療法です。
粘膜が縮まることで鼻づまりの改善も期待でき、治療時間は約30分程度、日帰りで受けられることがほとんどです。
効果の持続期間には個人差がありますが、1〜2年程度効果が続く方が多いとされています。
花粉シーズン中は治療ができないため、11月〜2月初旬までに受けることが推奨されています。
治療を検討される方は、耳鼻咽喉科の専門医にご相談ください。
花粉症で重症の場合には抗IgE抗体薬である「オマリズマブ(ゾレア®)」の注射が有効です。
ゾレア®は、アレルギー反応の原因となるIgE抗体に直接働きかけ、花粉に対する過剰な免疫反応を抑える効果が期待できるお薬です。
従来の対症療法では十分な効果が得られなかった方でも、ゾレア®によって症状が改善することが期待できます。
ゾレア®は医療機関での注射による投与となり、花粉の飛散シーズン中に定期的に通院する必要があります。
すべての花粉症患者さんに使用できるわけではなく、重症度や血液検査の結果などをもとに医師が適応を判断します。
既存の治療で効果が不十分と感じている方は、ゾレア®について医師に相談してみてはいかがでしょうか。
花粉症の症状を軽減するためには、治療と合わせて日常生活での対策も重要です。
花粉との接触をできるだけ減らすことで、症状の悪化を防ぐことができます。
ここでは、すぐに実践できる予防法をご紹介します。
外出時は、花粉が体内に入るのを防ぐためにマスクとメガネの着用が効果的です。
マスクを着用することで、花粉の吸入量を約3分の1から6分の1に減らすことができるとされています。
花粉症用のメガネも販売されていますが、通常のメガネでも目に入る花粉量をある程度減らすことが可能です。
衣類は、ウールなど花粉が付着しやすい素材を避け、綿やポリエステルなど表面がツルツルした素材を選びましょう。
帽子をかぶることで、髪の毛への花粉の付着を防ぐこともできます。
花粉の飛散量が多い昼前後や夕方は、できるだけ外出を控えることも有効な対策です。
帰宅時は、玄関に入る前に衣類についた花粉を払い落とすことが大切です。
室内に花粉を持ち込まないことが、症状悪化を防ぐポイントになります。
帰宅後は、うがい・手洗い・洗顔を行い、粘膜についた花粉を洗い流しましょう。
症状がひどい場合は、着替えやシャワーを浴びることで、より効果的に花粉を除去できます。
室内では、空気清浄機の使用が有効です。
窓を開ける場合は、花粉の飛散が少ない早朝や夜間を選び、レースのカーテンを閉めた状態で換気することで、室内への花粉の侵入を減らすことができます。
花粉症の症状は、体調や免疫機能の状態によっても左右されます。
規則正しい生活習慣を心がけることで、症状の悪化を防ぐことができます。
十分な睡眠をとることは、免疫機能を正常に保つために非常に重要です。
食事では、発酵食品(ヨーグルト、納豆、味噌など)を積極的に摂取することで、腸内環境を整え、アレルギー症状の軽減につながる可能性があります。
喫煙は鼻の粘膜を刺激し、症状を悪化させる原因となるため、禁煙が推奨されます。
過度な飲酒も粘膜の炎症を悪化させることがあるため、花粉シーズン中は控えめにすることをおすすめします。
花粉症の症状は風邪と似ているため、見分けがつきにくいことがあります。
正確な診断を受けるためには、医療機関での検査が重要です。
ここでは、花粉症と間違えやすい病気との違いについて解説します。
花粉症と風邪は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなど共通する症状が多いため、初期段階では見分けにくいことがあります。
しかし、いくつかのポイントで違いを判断することができます。
まず、風邪は発熱やのどの痛み、倦怠感を伴うことが多いですが、花粉症ではこれらの症状はほとんど見られません。
鼻水の性状にも違いがあり、風邪は黄色や緑色の粘り気のある鼻水ですが、花粉症は透明でサラサラした水様性の鼻水です。
症状の持続期間も異なり、風邪は通常1週間程度で改善しますが、花粉症は花粉の飛散が続く限り症状が続きます。
目のかゆみを伴う場合は、花粉症の可能性が高いと考えられます。
花粉症は「季節性アレルギー性鼻炎」に分類されますが、似た症状を引き起こす「通年性アレルギー性鼻炎」もあります。
通年性アレルギー性鼻炎は、ダニやハウスダスト、ペットの毛などが原因で、1年を通じて症状が続きます。
一方、花粉症は特定の花粉が飛散する時期にのみ症状が現れるため、症状が出る時期で見分けることができます。
ただし、複数のアレルゲンに反応する方もおり、花粉症と通年性アレルギー性鼻炎の両方を持っている方も少なくありません。
正確な診断には、血液検査や皮膚テストでアレルゲンを特定することが必要です。
症状が長引く場合は、医療機関で検査を受けることをおすすめします。
花粉症かどうかを正確に診断するためには、医療機関での検査が必要です。
最も一般的なのは、血液検査(特異的IgE抗体検査)です。
血液中のIgE抗体を測定することで、どの花粉に対してアレルギー反応を起こしているかを調べることができます。
検査結果は数日で分かり、スギ、ヒノキ、イネ科、ブタクサなど、複数のアレルゲンを同時に調べることも可能です。
皮膚テスト(プリックテスト)という方法もあり、皮膚に少量のアレルゲンを付けて反応を見ることで、アレルギーの有無を判定します。
ご自身のアレルゲンを特定することで、より効果的な対策や治療が可能になります。
花粉症は、適切な治療を受けることで症状を大幅に軽減できます。毎年症状に悩まされている方は、ぜひ医療機関での相談をご検討ください。
早めの対策が、快適な花粉シーズンを過ごすための鍵となります。
花粉症の治療は、症状が重くなってからでは効果が出にくいことが知られています。
症状が悪化すると、鼻の粘膜の炎症が強くなり、お薬が効きにくくなってしまいます。
そのため、花粉飛散の1〜2週間前からお薬を使い始める「初期療法」が推奨されています。
初期療法を行うことで、シーズン中の症状を軽く抑え、使用するお薬の量を減らすことも期待できます。
毎年症状が出る方は、花粉情報をチェックし、早めに医療機関を受診して準備を始めましょう。
症状が軽いうちに治療を開始することが、快適に過ごすためのポイントです。
花粉症の治療法は、症状の種類や重さ、生活スタイルによって最適なものが異なります。
お薬の種類も豊富にあり、複数のお薬を組み合わせることで、より高い効果が得られることもあります。
例えば、くしゃみ・鼻水がひどい方には抗ヒスタミン薬、鼻づまりがひどい方には抗ロイコトリエン薬や点鼻薬が有効です。
眠気などの副作用が気になる方には、眠気の少ない第二世代抗ヒスタミン薬への変更が検討できます。
また、症状が落ち着いている場合は、オンライン診療を活用してお薬を処方してもらうことも可能です。
ご自身の症状や希望を医師に伝え、一緒に最適な治療法を見つけていきましょう。
代々木クリニックでは、患者様一人ひとりの症状に合わせた花粉症治療をご提案しています。
当院は皮膚科・アレルギー科を専門としており、鼻や目の症状だけでなく、花粉皮膚炎など肌への影響にも対応可能です。皮下免疫療法では30年以上の実績もあります。
「毎年春になると肌荒れがひどくなる」「目の周りがかゆくてつらい」といった皮膚症状でお悩みの方も、お気軽にご相談ください。
花粉症の症状は我慢せず、適切な治療を受けることで、日常生活の質を大きく改善できます。
花粉シーズン前からの早めの受診がおすすめです。つらい症状にお悩みの方は、ぜひ一度ご来院ください。
花粉症は何歳から発症しますか?
花粉症は年齢に関係なく発症する可能性があります。
近年は子どもの花粉症も増加しており、大人になってから突然発症する方も少なくありません。
これまで症状がなかった方も、花粉を浴び続けることで発症することがあります。
花粉症は自然に治ることはありますか?
花粉症が自然に治ることはほとんどありません。
20年間の追跡調査でも、花粉症の方は20年後も症状が続いていることがわかっています。
症状を放置すると悪化する可能性があるため、適切な治療を受けることが大切です。
市販薬と処方薬はどちらが良いですか?
症状が軽い場合は市販薬でも効果が期待できます。
ただし、症状が重い方や複数のお薬を使い分けたい方は、医療機関で診察を受けて処方薬をもらう方が効果的です。
また、ご自身のアレルゲンを特定する検査も医療機関で受けられます。
花粉症は日本人の約4割が発症する国民病であり、正しい知識と早めの対策が症状軽減の鍵です。
症状が出てからではなく、花粉飛散前からの初期療法が効果的とされています。
花粉症の主な症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの鼻症状と、目のかゆみ・充血などの目の症状があります。
治療法には薬物療法のほか、根本的な改善が期待できる舌下免疫療法もあります。
花粉皮膚炎など、肌への影響もあるため、皮膚症状がある方も早めの受診がおすすめです。
毎年花粉症でお悩みの方は、今シーズンこそ医療機関で相談してみてください。
代々木クリニックでは、患者様一人ひとりの症状に合わせた花粉症治療をご提案しています。
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