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医療コラム
アレルギー性鼻炎というと、くしゃみや鼻水、鼻づまりなど鼻の症状を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし実際には、花粉やハウスダストなどのアレルゲンによって皮膚にもトラブルが起こることがあります。
目や鼻のまわりのかゆみや赤み、まぶたの腫れ、口元の荒れなど、見た目や日常生活に影響を与えるケースも少なくありません。
目・鼻周りの赤みとかゆみ、まぶたの腫れ、口唇の荒れ、頬や首の湿疹、蕁麻疹(じんましん)、鼻をこすった刺激でヒリつきやひび割れが出ることも。
花粉皮膚炎では顔や首など露出部に赤み・かゆみが出ます。乾燥肌やアトピー体質では強く出やすい傾向があるため注意が必要です。
花粉やダニなどのアレルゲンが皮膚や粘膜に触れ、かゆみのもとになる物質(ヒスタミンなど)が放出され、炎症やかゆみが起きます。
乾燥や皮膚バリア低下、擦れ・汗・化粧品刺激が重なると反応が強まり、鼻炎の炎症が周囲にも及びます。衣類や髪に付いた花粉が肌に触れることも一因です。
治療方法と対策 | 詳細 |
日常での対策 | マスク、帰宅後の洗顔・洗髪、空気清浄機、室内の湿度管理40-50%程度に |
日々使用する化粧品に注意 | 低刺激の洗浄と保湿をしっかり行う |
薬 | 外用ステロイドやタクロリムス、抗ヒスタミン内服、デルゴシチニブ、ジファラミスト、点鼻・点眼 |
アレルギー性鼻炎やそれに伴う皮膚症状は、セルフケアや市販薬で落ち着くこともありますが、次のような場合には病院の受診を検討しましょう。
まず、鼻水や鼻づまり、皮膚のかゆみや赤みといった症状が数週間以上続いている場合は要注意です。長引く症状は日常生活に大きな支障を与えることがあり、放置するとさらに悪化することもあります。
また、症状が強く、夜眠れなかったり集中できなかったりするほどつらい場合も受診のタイミングです。かゆみで皮膚を掻き壊してしまうと感染のリスクも高まります。
さらに、市販の抗アレルギー薬や点鼻薬を使っても十分な効果が得られない場合や、副作用が気になる場合は専門的な治療が必要になります。
特に子どもや高齢者は成長や基礎疾患への影響を考慮しなければならないため、軽い症状でも早めに専門医の判断を受けることが安心につながります。