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医療コラム
蕁麻疹(じんましん)の特徴は、皮膚の一部が膨らんだ発疹(膨疹:ぼうしん)が出現します。
発疹の大きさはで1〜2mmから手足全体を覆うものまで様々です。
形状についても同様で、「円形」「不定形」「線状」「花弁状」「地図状」など決まった特徴はありません。
蕁麻疹は数十分~数時間で消えますが、症状によっては出たり消えたりします。もしも、24時間以上消えずに持続する場合は、蕁麻疹以外の他の疾患が考えられます。
蕁麻疹自覚症状
・かゆみ
・チクチクした痛み
・焼けるような感覚(熱感)
特定の食べ物や飲み物、薬・植物へのアレルギー反応から、ストレスや疲労、感染症、物理的刺激(寒冷、温熱、日光、圧迫)など原因は様々です。
症状は原因による差はあまりありませんが、頻度やあらわれ方に違いがあります。
蕁麻疹には多くの種類がありますが、基本的な治療方針は内服薬の抗ヒスタミン薬の内服を行います。
抗ヒスタミン薬には第1世代、第2世代が存在しますが、副作用が少なく、鎮静作用の低い第2世代が、蕁麻疹治療の第一選択です。
抗ヒスタミン薬の作用には個人差があるため、最初に処方した薬剤が奏功(そうこう:成果が出ること)しなくても、処方を工夫することで効果が得られる場合があります。
薬剤の種類を変更や併用、薬の量を増やすことで調整していきます。
蕁麻疹はアレルギー性、非アレルギー性を問わず、原因となる物質が明らかな場合は、原因を遠ざけることが予防の基本になります。
例えばお酒を飲んで蕁麻疹が出る方は、お酒を避けることが予防として大切です。
蕁麻疹の中で特に注意して欲しいのが、アナフィラキシーの中でも「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」です。
アレルゲンとなる特定の食べ物を摂取したあと、2〜3時間で激しい運動をしたときに、アナフィラキシーショックをおこします。
日本人の場合、鶏卵、小麦、牛乳、甲殻類、そば、ピーナッツ、ナッツ類、ゴマ、大豆、果物などが原因になることが多いです。
当院では病歴の確認 聴取と皮内テスト(アレルギー感染症の診断に用いられるテスト)、採血検査で可能な原因検索を行い対策を行います
症状がなかなか改善されない方は、生物学的製剤であるゾレア®の注射も行っています。