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医療コラム

2026.01.30

花粉症で鼻血が出る原因とは?正しい止め方・予防法と受診の目安を解説

花粉症で鼻血が出る原因とは?正しい止め方・予防法と受診の目安を解説
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※本コラムは医療情報の提供を目的とした一般的な解説記事です。
記載されている治療法・医薬品・注射等のすべてを当院で実施しているわけではありません。
当院で実施している診療内容・施術可否・費用等の詳細は「診療科目」ページをご確認いただくか、直接お問い合わせください。

花粉症の時期になると、くしゃみや鼻水だけでなく鼻血が出やすくなって困っている方も多いのではないでしょうか。

実は、花粉症と鼻血には密接な関係があり、アレルギー反応による鼻粘膜の炎症や、鼻をかむ・こするといった刺激が出血の原因となっています。

ウェザーニュースの調査によると、花粉症の方の3割以上が「花粉症の時期に鼻血の頻度が増える」と回答しており、多くの方が悩んでいる症状のひとつです。

鼻血が出たときの対処法を間違えると、血が止まりにくくなったり、気分が悪くなったりすることもあるため、正しい知識を身につけておくことが大切です。

この記事では、花粉症で鼻血が出る原因や正しい止め方、予防法、医療機関を受診する目安について詳しく解説します。

花粉症シーズンを少しでも快適に過ごすために、ぜひ参考にしてください。

花粉症の時期に鼻血が出やすくなるのには、いくつかの原因があります。

花粉によるアレルギー反応が鼻の粘膜に影響を与え、出血しやすい状態を作り出しています。

ここでは、花粉症で鼻血が出る主な原因について詳しく解説します。

花粉症になると、鼻の粘膜にアレルギー反応が起こり、炎症を引き起こします。

炎症が起きた粘膜は腫れて充血し、血管が拡張した状態になります。

拡張した血管はわずかな刺激でも破れやすくなるため、くしゃみをしただけで出血することもあります。

特に鼻の入口から1〜2cm程度の場所にある「キーゼルバッハ部位」は、毛細血管が集中しているため出血しやすい部位です。

鼻血の約90%はこのキーゼルバッハ部位からの出血といわれています。

花粉症による炎症が続くと、この部位の血管がさらにもろくなり、繰り返し鼻血が出やすくなります。

花粉症になると、鼻水やくしゃみが止まらず、何度も鼻をかむ機会が増えます。

強く鼻をかんだり、鼻がかゆくてこすったりすることで、鼻の粘膜に傷がついてしまいます。

傷ついた粘膜からは出血しやすく、これが花粉症シーズンに鼻血が増える大きな原因のひとつです。

鼻をかんだ後にかさぶたができると、気になって触ってしまい、再び出血するという悪循環に陥ることも少なくありません。

花粉症の症状がひどいほど鼻への刺激が増えるため、鼻血のリスクも高まります。

鼻の粘膜が乾燥すると、表面がひび割れたり、もろくなったりして出血しやすくなります。

花粉症の時期は、鼻水が大量に出ることで粘膜の水分が奪われ、乾燥しやすい状態になっています。

鼻づまりで口呼吸になると、鼻の中の湿度が下がり、さらに乾燥が進みます。

乾燥した粘膜は少しの刺激でも傷つきやすいため、鼻血が出るリスクが高まります。

花粉症の治療でよく使われる抗ヒスタミン薬には、鼻の粘膜を乾燥させる作用があります。

くしゃみや鼻水を抑える効果がある一方で、粘膜の分泌も抑えてしまうためです。

お薬を服用している方で鼻の乾燥や鼻血が気になる場合は、医師に相談してみましょう。

点鼻薬も鼻の粘膜を刺激する可能性があるため、使いすぎには注意が必要です。

花粉症の方すべてが鼻血を経験するわけではありません。

鼻血が出やすい人には、いくつかの共通した特徴があります。

ここでは、花粉症で鼻血が出やすい人の特徴について解説します。

子どもは大人に比べて鼻の粘膜が薄く、血管も表面に近いところにあるため、わずかな刺激でも出血しやすい傾向があります。

鼻血は2歳から10歳くらいの子どもに多く、特に6歳から10歳では頻度が高くなります。

花粉症の子どもは鼻がかゆくて無意識に触ってしまうことが多く、これが鼻血の原因になっています。

お子さんが鼻血を繰り返す場合、「鼻をほじらないで」と注意するだけでなく、花粉症の治療をしっかり行うことが大切です。

アレルギー反応を抑えることで鼻のかゆみが軽減され、鼻血の予防につながります。

鼻の中が気になって触る癖がある人は、鼻血が出やすくなります。

花粉症で鼻がムズムズしたり、かゆみを感じたりすると、つい鼻をいじってしまいがちです。

鼻の入口付近のキーゼルバッハ部位は、ちょうど指先が届く位置にあるため、触ることで傷がつきやすい場所です。

鼻血が出た後にできたかさぶたを触ってしまい、何度も出血を繰り返すケースも多くみられます。

意識的に鼻を触らないようにすることが、鼻血予防の第一歩となります。

鼻中隔湾曲症とは、鼻の左右を分ける壁(鼻中隔)が大きく曲がっている状態のことです。

日本人には比較的多くみられる症状で、湾曲が大きい場合は鼻血が出やすくなります。

鼻中隔が曲がっていると、空気の流れが偏り、片側の粘膜に乾燥や刺激が集中しやすくなるためです。

花粉症の症状と重なると、さらに鼻血のリスクが高まることがあります。

鼻血を頻繁に繰り返す場合は、医療機関で鼻の状態を確認してもらうことをおすすめします。

鼻血が出ると慌ててしまいがちですが、正しい対処法を知っていれば、多くの場合は数分で止まります。

間違った対処法は血が止まりにくくなる原因になるため、正しい止め方を身につけておきましょう。

ここでは、花粉症で鼻血が出たときの正しい止め方を解説します。

鼻血が出たら、まず小鼻(鼻の外側のふくらみ)を親指と人差し指でしっかりつまみます。

鼻血の多くはキーゼルバッハ部位からの出血なので、この部分を圧迫することで止血できます。

鼻骨(骨のある硬い部分)や目頭をつまんでも効果がないため、柔らかい小鼻の部分を押さえましょう。

ティッシュを詰めずに、まずは指で圧迫することがポイントです。

鼻血が出たときは、椅子に座ってやや前かがみの姿勢をとりましょう。

上を向いてしまうと、血が喉に流れ込んで飲み込んでしまい、気分が悪くなったり吐き気を催したりすることがあります。

頭を軽く下げてお辞儀をするような姿勢をとることで、血が前に出てきて止血しやすくなります。

横になるのも血が喉に流れやすくなるため避けましょう。

小鼻をつまんだまま、5〜10分間安静にして様子をみましょう。

途中で「止まったかな?」と確認したくなりますが、圧迫を解くと再び出血することがあります。

時計を見ながら、しっかり時間を測って圧迫を続けることが大切です。

10分経っても止まらない場合は、再度5〜10分圧迫を続けてみましょう。

それでも止まらない場合は、医療機関を受診してください。

鼻血が出たときに「上を向く」「首の後ろをトントン叩く」という対処法は、実は間違いです。

上を向くと血が喉に流れ込み、飲み込んでしまう原因になります。

首を叩いても止血効果はなく、むしろ刺激になってしまいます。

ティッシュを奥まで詰め込むのも粘膜を傷つける可能性があるため、避けた方がよいでしょう。

血が止まった後も、鼻の中を触ったり強くかんだりしないよう注意してください。

花粉症シーズンに鼻血を繰り返さないためには、日頃からの予防が大切です。

花粉症の治療と合わせて、鼻粘膜を守るケアを行いましょう。

ここでは、花粉症による鼻血を予防する方法について解説します。

鼻血を予防する最も効果的な方法は、花粉症の治療をしっかり行うことです。

抗アレルギー薬を服用することで、鼻粘膜の炎症やかゆみが抑えられ、鼻を触る機会が減ります。

花粉症を治療する抗アレルギー薬を飲むと、鼻血がぴたっと止まるケースも報告されています。

花粉シーズンが始まる前から治療を開始する「初期療法」も効果的です。

症状が出る前からお薬を服用することで、症状のピークを抑え、鼻への負担を軽減できます。

鼻の粘膜の乾燥を防ぐことで、鼻血が出にくくなります。

ワセリンや保湿用の軟膏を綿棒で鼻の入口に塗ると、粘膜を保護する効果が期待できます。

1日2回程度、朝と夜に塗ると効果的です。

マスクを着用することも鼻の保湿に役立ちます。

マスクで覆うことで、呼吸による湿気が鼻の中にこもり、乾燥を防ぐことができます。

鼻をかむときは、片方ずつゆっくりとかむようにしましょう。

両方の鼻を同時に強くかむと、粘膜に強い圧力がかかり、傷つきやすくなります。

鼻がかゆくても、なるべく触らないよう意識することが大切です。

どうしてもかゆみが我慢できない場合は、点鼻薬を使って症状を抑えることを検討しましょう。

室内の空気が乾燥していると、鼻の粘膜も乾燥しやすくなります。

加湿器を使用して、室内の湿度を50〜60%程度に保つようにしましょう。

特に寝室の加湿は、夜間の鼻の乾燥を防ぐのに効果的です。

加湿しすぎるとダニ、カビの原因になるので注意しましょう。

花粉症による鼻血の多くは、自宅での対処で止まります。

しかし、場合によっては医療機関を受診した方がよいケースもあります。

ここでは、医療機関を受診する目安について解説します。

以下のような場合は、医療機関を受診することをおすすめします。

10分以上圧迫しても鼻血が止まらない場合は、出血部位が奥にある可能性があります。

鼻血を頻繁に繰り返す場合は、粘膜に傷ができている可能性があり、治療が必要なこともあります。

大量に出血する場合や、血が喉に流れ込んで止まらない場合は、早めに受診しましょう。

高血圧や糖尿病などの持病がある方、血をサラサラにするお薬を服用している方は、出血が止まりにくいことがあるため注意が必要です。

医療機関では、鼻血の止血処置と花粉症の治療を同時に行うことができます。

出血を繰り返す場合は、電気メスで出血部位を焼灼する処置を行うこともあります。

痛み止めのガーゼを入れてから行うため、痛みはほとんどありません。

花粉症が原因で鼻血が出ている場合は、アレルギー性鼻炎の治療も合わせて行うことで、鼻血の予防につながります。

鼻血だけでなく、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状も改善が期待できます。

花粉症の鼻血について、よくいただく質問にお答えします。

花粉症の薬を飲めば鼻血は止まりますか?

花粉症のお薬を服用することで、鼻血が出にくくなる効果が期待できます。

抗アレルギー薬は鼻粘膜の炎症やかゆみを抑えるため、鼻を触る機会が減り、結果として鼻血の予防につながります。

ただし、抗ヒスタミン薬には鼻の粘膜を乾燥させる副作用があることもあるため、鼻血が続く場合は医師に相談しましょう。

子どもの鼻血が繰り返すのですが大丈夫ですか?

子どもの鼻血の多くは、鼻をいじることによるキーゼルバッハ部位からの出血で、心配のないケースがほとんどです。

短時間で止まる鼻血であれば、基本的には治療は不要です。

ただし、花粉症やアレルギー性鼻炎が隠れていることも多いため、繰り返す場合は医療機関で診てもらうことをおすすめします。

鼻血が出た後に気をつけることはありますか?

鼻血が止まった後、1〜2日は鼻に刺激を与えないよう注意しましょう。

激しい運動や水泳は控え、入浴も短めにすることをおすすめします。

香辛料の強い食べ物や飲酒は血行を促進するため、控えた方がよいでしょう。

鼻の中を触ったり、強くかんだりすると再び出血することがあるため、優しく扱うことが大切です。

鼻血と一緒に鼻水が出るのは花粉症のせいですか?

花粉症による鼻水と鼻血が同時に出ることはよくあります。

花粉症で鼻粘膜が炎症を起こしていると、くしゃみや鼻水の刺激で出血しやすくなるためです。

血が混じった鼻水が出る場合も、花粉症が原因であることが多いですが、繰り返す場合は副鼻腔炎などの可能性もあるため、医療機関を受診しましょう。

花粉症の時期に鼻血が出やすくなるのは、アレルギー反応による鼻粘膜の炎症や、鼻をかむ・こするといった刺激が原因です。

鼻血の約90%は、鼻の入口付近にあるキーゼルバッハ部位からの出血で、正しく圧迫すれば多くの場合は止まります。

鼻血が出たときは、小鼻をつまんで前かがみの姿勢で5〜10分安静にすることが正しい対処法です。

上を向いたり、首を叩いたりするのは逆効果なので避けましょう。

花粉症の治療をしっかり行い、鼻粘膜の保湿を心がけることで、鼻血の予防につながります。

鼻血が止まらない場合や繰り返す場合は、医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。

花粉症シーズンを少しでも快適に過ごすために、正しい知識と対策を身につけておくことが大切です。

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権東 容秀 医師

監修医師

権東 容秀 医師

東京医科大学卒。形成外科・皮膚科医師。専門はアトピー性皮膚炎、創傷外科、熱傷、美容一般。

  • 日本形成外科学会 専門医
  • 日本形成外科学会 領域指導医
  • 日本形成外科学会 皮膚腫瘍分野指導医
  • 日本皮膚科学会 専門医
  • 日本熱傷学会 専門医
  • 日本創傷外科学会 専門医